
“道具”としての服 / meanswhile
こんにちは。ALIGNの寺阪です。
夏もピークを迎え、うだるような暑さが続いてますが、
いかがお過ごしでしょうか。
そんな季節とは裏腹に、
ALIGNでは各ブランドから秋冬の新作第一弾が入荷し始め、
静かに22AWの開幕を迎えました。
季節に優劣なんてものは当然ありませんが、
装いをより重層的に楽しめる"秋冬"は
ファッション好きにはたまらない季節だと思います。
これから入ってくる新作に思いを馳せながら、
今年は何を買おうか、と妄想する時間が楽しく、
いつもこの時期はワクワクしてしまいます。
そんな22AWでは
新たなブランドの取り扱いもスタートしたので、
今日はそちらをご紹介させてください。
また、今後この"THE JOURNAL"では
こうしたブランドやアイテム紹介を通して、
私たちが面白いと感じたヒトやモノの魅力を発信していきます。
是非、お付き合いいただければ幸いです。
新たに取り扱いがスタートした”meanswhile(ミーンズワイル)”。
デザイナーは服飾大学卒業後、アパレルメーカーにて
経験を積んだ藤崎 尚大 氏が担当しています。
2014年にブランド発足後、
2016年に「新人デザイナーファッション大賞」のプロ部門受賞。
2019年には「TOKYO FASHION AWARD 2020」を受賞するなど、
今飛ぶ鳥落とす勢いで
そのポジションを広げているブランドの一つです。
そのコンセプトは
「日常着である以上、服は衣装ではなく道具であること」
今のファッション業界は、
流行やトレンドを抗えない流れとして許容しつつ、
”衣装”として洋服を強調することで、
変化の激しい独自の構造を持つようになりました。
そんな状況に警鐘を鳴らし、
洋服を”道具”として捉え直して、
その機能を追求することで新しい価値を生み出す、
という藤崎氏ならではの哲学がコンセプトに込められています。
実際にコレクションを見てみても、
どれもアイディアとユーティリティ溢れるユニークなモノばかり。
それでいて、実にファッション的な側面も持っており、
装いとしての”興”を
存分に感じさせてくれる独自の魅力を持っています。
ファッション的であり、機能的であること。
ALIGNとしても大切にしている要素であり、
その2軸において確かなアイデンティティとクオリティを持つ
meanswhileを届けたい、
という思いから取り扱いがスタートしました。
22年秋冬コレクションのテーマは「Overprotection(過剰保護)」です。
藤崎氏は今シーズンについて
「都市と自然を行き来することの多い自分にとっては必要な機能も、ある人にとっては過剰に映る。その認識の乖離の部分をファッションに包括した」
と語っています。
様々な着用シーンを想定した
機能的なディテールを実装しながら、
何気ない街着にも見えるようなアプローチが成されたコレクション。
“TRINITY CLOTH OVERLAP SHIRT”
Price : ¥35,200(tax in)
Color : NAVY / SAX
Model : 172cm
Size : 2
そうしたわけで、到着した1stデリバリーは「シャツ」です。
細かいディテールや着用感は以下の動画をご参考ください。
人体の動きを妨げないラグランスリーブ
大きめの身幅、深めのアームホール
胸回りから裾、肩に配置された複数のポケット
快適な服地としての糸質・番手・打ち込み本数のバランス
洗濯後の風合いやシワの入り方まで計算された黄金比によるシャツ地
そんな実用的なディテールを実装しながら、
前立て
シャープな襟
袖周りの構築的なデザイン
立体的なシルエット
など、綺麗なシャツとしての要件もさり気なく満たしています。
そんな相反する要素が美しく調和し、
どこかエレガンスさえ感じさせる機能服。
この絶妙な匙加減が唯一無二の魅力です。
少し話が逸れますが、
藤崎氏はウェディングドレスの製作をしていたこともあったそう。
そんな華やかな”衣装”から、
”道具”まで幅広く手がけていた経験があるからこそ、
緻密に要素を取り出し、編集してアウトプットできるのだと思います。
そしてそのアウトプットは
”飽和”が叫ばれるこの業界における「新しい風」であり、
クリエイティビティが持つ本来の強さ、面白さを感じさせてくれます。
秋冬コレクションと言っても、
今時期にオンタイムで楽しめるアイテムでもある1着。
過ごしづらいこの時期だからこそ、
新しいエネルギーを秘めたアイテムでファッションを楽しみ、
豊かに過ごされてみてはいかがでしょうか。
meanswhile / ミーンズワイル
「日常着である以上、服は衣装ではなく道具である。
人の活動に付随するのが道具であり、デザインとはその道具がより機能するためにある。
道具が日常に馴染むたび、使い手のスタイルが築かれる。
そのスタイルこそが、ファッションとしてあるべきものである。」
Instagram : https://www.instagram.com/meanswhile/